子どもの願い地域の願い
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北部九州の梅雨明けはもう少し先ですが、時々見せる雨の後の晴れ間には、本格的な夏の到来を予感させる太陽の強い光が、小さな苗が行儀よく並んでいる田植えを終えたばかりの田んぼに降り注でいます。レスポアール久山では、この時期、竹林を所有されている方から立派な笹竹をいただいて、図書館とロビーに設置し、7月7日の七夕の日まで来館の皆様に願い事を書いた短冊を飾っていただいています。先日設置した笹竹は、すでに子どもたちの様々な可愛い願い事が書かれた五色の短冊で満開になっています。これらの子どもたちのそれぞれの願いが叶うよう温かく見守る社会づくり、それが私たちレスポアールの職員の願いです。

久山町では、今年から地域学校協働活動が始まります。地域と学校がパートナーとして連携・協働して子どもたちの育成を図るとともに、地域社会の活性化を図ることを目的としています。地域学校協働本部を久山中学校内に設置して4名のコーディネーターを中心に取り組みを進めています。先日、皆さんにレスポアールにおける子どもたちのための様々な事業についてご説明する機会がありました。子どもたちのための「茶道」「絵画」「音楽」「そろばん」の各教室の開催。子どもたちが久山の歴史を体験的に学ぶ「ひさやま歴史クラブ」、図書館の仕事を体験する「一日図書館員」。7月16日(月)の「ちびっこフェスタ」では、子どもたちが地域における日ごろの活動で学んだ成果を発表し、地域の皆様が自分たちの学習活動の成果を子どもたちに伝えるワークショップを行います。福岡教育大学の学生の皆さんもいくつかのブースを担当して子どもたちと触れ合います。また、子どもたちにたくさんの本を読んでもらうための「夏休み読書スタンプカード」の配布、レスポアールで絵画や習字を教えている先生方による「夏休み宿題サポート」事業。8月4日(土)にはレスポアール久山塾の公開講座として九州フィルハーモニー管弦楽団のユニットの一つでバイオリン、チェロ、ピアノ、声楽の4人で構成する「CLOVERS」による楽しいクラシックの演奏会を開催する予定ですが、この演奏会にはゲストとして久山中学校の吹奏楽部に参加していただきます。そこで、指揮者の木村厚太郎さんに事前に吹奏楽部員への演奏指導をしていただくことになりました。木村さんは、ロシア、アメリカなど広く世界で活躍中の指揮者で、福岡の地に音楽の文化を根付かせようとNPOを立ち上げ生の演奏を届ける取り組みを続けている方です。

虐待やいじめ、ゲーム依存など子どもたちを取り巻く社会的課題の背景には、社会の急激な変化に伴う地域の教育力の低下や地域における家庭の孤立化などが指摘されています。地域学校協働活動を一つのきっかけとして、私たちレスポアール久山においても、地域の皆様や学校と連携して、子どもたちが夢と希望をもって健やかに成長するための取り組みの充実を図るとともにその基盤としての地域社会づくりに向けた取り組みを進めてまいりたいと思います。

久山町文化交流センター
センター長兼図書館長 太田隆晴